建築や内装の現場で、最初に行われる大切な作業をご存知ですか?
それが「墨出し(すみだし)」です。
あまり聞きなじみのない言葉かもしれませんが、実はこの工程こそが、空間づくりの「基準」となるもの。私たちディレクトが大切にしている“現場の精度”は、まさにこの墨出しから始まります。
■ 墨出しってなに?
墨出しとは、建物の床や壁に、工事を正確に進めるための「線」を描いていく作業です。
この線が図面通りに引かれていないと、壁や什器、配管、照明など、すべてがズレてしまいます。
いわば“建築の下書き”。
どんなに素敵なデザインでも、この基準が正確でなければ、完成度は下がってしまいます。
■ 見えないところにこそ、職人の腕が出る
私たちディレクトでは、商業施設やラグジュアリーホテルなど、寸分の狂いも許されない空間を多く手がけてきました。
「たった1ミリ」の違いが、全体の印象を大きく左右する。
だからこそ、墨出しの段階から、空間全体をイメージしながら丁寧に作業を行います。
■ 墨出しが活きる瞬間
ある現場で、柱と壁の納まりに数ミリの誤差が生じていたことがありました。
しかし、墨出しで引いたラインに従っていたため、他の施工との整合性が保たれ、トラブルを未然に防ぐことができました。
「地味だけど、主役級の重要性」
それが墨出しという仕事の魅力です。
■ ディレクトの現場力は、こうした基礎の積み重ね
空間をデザインするのは、華やかな作業ばかりではありません。
見えないところで、精密に、誠実に仕事を積み重ねることが、最終的なクオリティにつながるのです。
私たちは、そんな「当たり前」を、これからも丁寧に続けていきます。